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蜻蛉玉ブログ

二次創作についてと行きすぎた萌え語り

295話

少尉は「あなたにはついていけない」と言ったのではない
軍曹に対して「見届ける」と告げたのと同じに
「中尉のことを見届けます」というのを丁寧に言って
「見届けたうえでどうするかは自分が決める」と伝えた

少尉は盲信する自分と訣別した
だが中尉にとってはこれは中尉との訣別の宣言と同義だった

少尉にとっての部下とは
守るべき者であり
中尉にとっての部下とは
自分(の理想)のために死をも辞さない者のこと

どちらも誤りではない
少尉は父上の教えからそういう信念を持っている
(部下の自我を尊重するという考えもあるのかもしれない)
中尉の考えるような部下を育てられれば戦争に勝つのは容易になる

ウサミが死んだのが中尉にとって最大の不幸だったと思う
もしウサミが生きていて少尉の発言を聞いたなら せせら笑ったことだろう
守ってもらう必要なんてない トクシロウさんと一緒に死ぬのが自分の本懐だ
とその場で少尉を殺そうとさえするかもしれない

少尉がこのタイミングで自分の決意を明かしてしまったのは
若さゆえの真っ直ぐさであって
中尉への盲信はなくしても信頼はなくしてないという証左だろう
しかし軍曹は中尉のことをよくわかっているから
少尉の発言は彼自身の命を危うくするものと考えて焦った
「コイト少尉!」って「殿」を忘れるくらいには

行くぞと言われて自然についていこうとした軍曹
軍曹もまた狂信者ではなかった
中尉はとうにそれをわかっていて
軍曹の袖を引くようなことを敢えて言った

軍曹は中尉が死なないかぎり離れることができない
と自ら思い込んでいるんではないだろうか
己の心で従わないと決めたならそれができるということを
彼に気づかせて実行させるのが少尉の役目なのかもしれない

中尉にきっぱりと想いを告げた少尉はすごくカッコよかった
覚悟も矜持もある人の上に立つに相応しい器を持った立派な軍人だ
ちなみに少尉は私の脳内では最初からそういう人だったので成長したという感慨は特にない
ただ敬愛していた中尉にいざとなったら殺すというようなことを言うのは
とてつもなく悲しいことだったんだろうなと思うと胸が痛い

なんで外に出ちゃったのかわからないけど
ついてこない軍曹について少尉は何を思うのだろう
「月島は私の味方ではない」じゃないのは確かだ

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